療育と教育②:発達障害
- 古井 伊智郎
- 3月22日
- 読了時間: 4分
更新日:3月24日

発達障害はお子さまに対する保護者さまの何となく感じる「違和感」から気が付くことが多いようです。
発達障害は大きく、「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「限局性学習症(LD)」の3つの種類に分類されます。
自閉スペクトラム症(ASD)では人間関係やコミュニケーション、想像力などに特性が見られます。注意欠如・多動症(ADHD)では注意力や衝動性、多動などの特性が見られます。限局性学習症(LD)では、読み書きや計算など学習における特定の場面で困難が生じる特性が見られます。
それぞれの障害をもう少し説明すると
自閉スペクトラム症(ASD ;Autism Spectrum Disorder)
主な特性として
自然な距離感で他者と接することが苦手
相手の表情や気持ちを読み取る/場の空気を読む/雑談することが苦手
対人関係を構築することが苦手
感情や気持ちを伝えることが苦手
曖昧な表現や比喩表現が理解できない
これらの特性の結果
言葉を文字通りに受け取り、冗談や慣用句、例え話などが通じにくい
いつもと異なる環境では不安になりやすい
急な予定変更、環境の変化などに強いストレスを感じる
暗黙の了解がわからず、融通が利かない
興味・関心の範囲が狭い
音、光、臭い、触覚や痛み等の感覚過敏または感覚鈍麻
などが見られることがあります。遺伝的な要因が複雑に関与して起こる先天性の脳機能障害と考えられており、育て方や愛情不足が直接的な原因ではないとされています。
注意欠如・多動症(ADHD)
忘れ物が多い、ものをなくしてしまう(不注意)、そわそわして落ち着きがない、順番待ちができない(多動性・衝動性)などが、特性の違いにより、さらに①不注意優勢型、②多動・衝動優勢型、③混合型(2つの特性が混合して存在している)の3種類に分類されます。
これらの特性の現れ方として
①不注意優勢型
忘れ物やものをなくしてしまう
約束したことを忘れてしまう
整理整頓が苦手
集中力が続かない(気が散りやすい)
②多動・衝動優勢型
じっと座っていられない
そわそわと手足を動かす
体を小刻みに揺らす、貧乏ゆすりをする
宿題や課題、仕事の書類などを期限内に仕上げることが苦手
よく考えずに行動してしまう(衝動的に行動してしまう)
話しすぎてしまう、静かにできない
などが挙げられます。明確な原因は判明しておらず、親の育て方やしつけが原因ではないとされます。これらの特性をうまくコントロールできないと、失敗体験の積み重ねによって「うつ」「不安症」などの二次障害を併発しやすくなる傾向があると言われています。
限局性学習症(LD)
全般的な知的発達に遅れはないものの、「聞く」「読む」「書く」「計算」「推論する」など、特定の能力の習得や習熟が著しく困難な障害です。学習が始まる小学校以降に発見されやすいと言われており、知的障害とは異なり得意な分野で良い成績をとる場合も多く、努力不足、勉強不足と誤解されがちです。その特性の違いにより大きく三つに分類されます。
読字障害(ディスレクシア)
「読む」ことが困難な場合、「書き」にも影響を及ぼすことがあり、「読み書き障害」とも呼ばれます。
例えば、
ひらがな/カタカナ/漢字が読めない
推測読みをする
「っ」「ょ」や形の似た文字「ね」と「ぬ」などを認識できない
文章を読む際にどこを読んでいるのかわからなくなり、行や文字を飛ばして読む
単語や文章の切れ目がわからず、読んでいる文字や文章の意味を理解することが難しい
文字の知覚に特徴があり、黒い塊となって見える、逆さまになって見える、文字がぼやけている、文字が歪んで見えるなど、見え方が異なる場合も多くあります。
書字表出障害(ディスグラフィア)
文字の一部分を省略する/鏡文字で書いてしまう
板書に時間がかかる
行やマス目が捉えにくく枠からはみ出す
長い文章を書くことができない
考えている内容を適切に表現することが難しい
算数障害(ディスカリキュア)
数を正確に数えることが苦手で飛ばして数えてしまったりする
数の大小がわからない
計算ができない
文章問題が解けない
アナログ時計が読めない
図形やグラフがわからない
などが挙げられます。原因ははっきりとはわかっていませんが、学習に関わる脳機能の問題と考えられています。
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